2020年12月15日火曜日

インターナショナル・クライン・ブルー

 1957年 フランスで黄金よりも高貴な青として特許を取得した青色がある。フランス人画家イブ・クラインが作ったインターナショナル・クライン・ブルーのことである。

ペンキ職人になって45年くらい、そのおかげで塗料や色の知識はそこそこ持ってはいるが、まだまだ勉強不足のところもある。

若い頃、取引先の建築設計士さんからイブ・クライン・ブルーの色指定を受けた現場があった。イブ・クライン・ブルー?それ一体なんぞや?それにカッコいいネーミングじゃないかと思いながら仕事をするも、その調色に何度も失敗して結局、設計士さんに頭を下げて妥協をしてもらうことになり、さらには大きな赤字も出した苦い経験がある。その時はただ見せられた色の印刷物だけが頼りで、データもない時代だったし、そもそもイブ・クラインを理解してない無知な若造だったことは否めない。

オレ自身、青色は大好きな色だ。今思えばその時の苦い経験が青色に対する知識を高めてくれたとも思う。笑える後日談にはなるがイブ・クライン・ブルーは建築用塗料が持つ青の顔料では絶対に出せない青だってことが後々わかっったのだ。当時の設計屋さんも無知だったことになる、頭を下げて損したぜ(笑)

1リットル100$、バカ高い価格の塗料(絵具)1斗缶に換算すると日本円で20万円以上、、、おかしいだろ。黄金よりも高い高貴な青って、納得だわ。

アートを始めてからも青の探究心は深まるばかりで、青基調の作品が多いのはそう言う理由からだ。今回購入した絵具の半分は、語尾に・・ブルーの文字が付く、どんだけ青好きなんよ、オレ(笑)でもその絵具達でもインターナショナル・クライン・ブルーは表現できない。それが最近になって、なんとなく化学反応でインターナショナル・クライン・ブルーにより近い色が出せたのは嬉しいぜよ。正直、まだ研究は必要だけど。






2020年12月12日土曜日

試行錯誤

 9月から始めたペイントアートはジャンル的にはフルイッドアート、ポーリングアートに入る。もちろんアクションペインティングも継続中。

そして建築廃材のベニヤ板と建築用塗料が底をついた。建築廃材は来春まで出そうにないし、冬場のペンキ屋さんは暇だから塗料の発注も激減するんで、アクリル絵具とキャンバスボードをamazonで注文、結構な散財なんよコレ(笑)


塗料と違ってアクリル絵具は色数が多いので表現力が広がるだろうから、そのワクワク感が止まらない。だけど、使い勝手がイマイチわからず、1枚目はヒビやシワで大失敗。メディウム材や他の添加物のレシピが全然理解不足。2枚目は工夫をするもやはり失敗。いろいろネット検索するも、まだ日本では普及してなくて外国語のサイトばかりで、少しわかりづらいし、日本で入手不可能なものもあったりで、しばらくは苦労が続きそうと思った矢先に3枚目はわりと上手くいったからちょっと出口が見えたかも。

*絵具の持つテクニカルデータをとるための、作業なんで写真は載せませんのであしからず。

2020年12月9日水曜日

左目

我ら世代の子供の頃は野球が盛んだった。しかし超がつくらいに下手くそだった。それを見かねた野球好きの父親が仕込もうとするも球が思ったように捕球出来ないし、打つのもタイミングがズレて空振りばかり、挙げ句の果て大声でドヤされて野球と父親が大嫌いになった。それは今も変わりない。野球が苦手なことで家族にも友達にも運動神経の悪い子として扱われて、少年野球でも2軍で出番はなし、それでも友達と一緒に居れることは楽しかった。野球が出来ない理由が小学4年頃になってようやくわかった。両目の極端な視力差が原因だった。

生まれつき左目が極度の遠視で視力が0.1にも満たないほぼ明暗のみ。右目も遠視傾向が強くて、30半ばまでは2.0以上あった。なので老眼も人より早くやってきた。そして未だに極度の遠視を矯正するメガネやコンタクトレンズはないのである。

大人になるにつれ、視力差に慣れてきて日常生活にはほぼ問題がないレベルだけど、弱視にまつわるエピソードはいくつかある。あと、いっとき流行った3Dメガネはダメだった(笑)普段は気になることがないけど、最近この左目が右目までイタズラし始めた。右目だけで見る視力と両目で見る視力を比べると後者の方が0.2~0.3程下がるし、ぼやけて見える時もある。しかし左目を塞ぐと光が入ってこないから気配みたいなものを感じることが出来ないから、隻眼にせず両目を使っている。右目が健全に見えてるから障害者になることもない、だから自動車運転免許も取得できるわけで。

左目の弱視が人生において、どれだけ影響を及ぼしているかわからない。音楽が好きなのもそれが一因かも知れなしいし、サーフィン中に遥か彼方の水平線を見てるのが好きなのもそうかも知れない。