2017年11月25日土曜日

1978年

バンドに一番夢中になってた頃、ドラムのY君に誘われて出たのがKAKI  FESTIVAL。
その時初めてみたKAKIの家具、そしてその家具を使って暮らす柿谷さん3兄弟はかっこ良かった。将来、こんな家具と生活してみたいと思ったのが今の始まりと言えよう。ただ正直に言うと自分の稼ぎで買えるような値段でもなかった。でも、ここが人生のターニングポイントになったと思う。
それから、年に一二度のペースで遊び行ってたけど、ただ憧れるばかりで購入まではまだほど遠い。それでもいろいろな刺激をもらえて楽しかった。

13年後の1991年、結婚を機に100万円分の家具を買おうと決意。清水の舞台から飛び降りる心境であった(清水寺には行ったことがないけど(笑))
KAKIさんに100万円の予算で何が買えるかと相談に行くと、逆に誠さんに何が欲しいと聞かれた。欲しいものを順番に、それも遠慮なくズケズケと並べた。その時点で予算は超えてたと思うけど、誠さんが一言「いいよ」って。年に一二度通ってた心意気を買ってくれたんだなって思った。ホームカウンター、グラスラック、カウンターチェア2脚、ダイニングチェア2脚、デスクワーク2台、鏡を全てカスタムサイズで作ってもらえた。このカスタムサイズを算出してくれたのが正さんでした。このサイズ感が間違ってたら住みにくい家(部屋)になってたはず。正さんのサイズ感はバッチリと決まって不便さを感じたことが一度もない。

ありがたいことに、KAKIさんところのペンキ塗りをさせてもらったりしてます。
 バックボードやギタースタンド、譜面台は清さんに相談して作ってもらいました。
一つ一つ丁寧な作り込みで見てるだけでうっとりします。
譜面台なんて特に贅沢です。

 3年前にようやくリビングテーブルが我が家にやってまいりました。
結婚以来24年もセンターテーブルがなかったのです。これも不思議ではありますが。
幅奥行き高さはこちらからの注文ですが中棚や引出しのサイズ感は清さんにお任せしました。有るようで無い大きさのテーブル、高めのセットがソファに座りながら物が書けたりして便利でかっこもいいです。
これが設置された頃に正さんの病気がわかったそうです。
そして3年後にお亡くなりになりました。

ここまでは家具のことばかり並べてきましたが、柿谷さんご兄弟からたくさんのことを学ばせてもらいました。それは仕事だったり、生き方だったり、趣味のスキーや音楽、オートバイ、水泳、トライアスロンなど。自分の生きる術を全て教えてもらったと言っても過言ではないです。良き先輩に恵まれたことは幸せです。
KAKIさんの家具を使ってると「お金持ちですか?」とよく言われますが、そんなことはなく、一般庶民です。だから背伸びしてます。でも心が豊かになるんです。
来年、KAKIさんとお付き合いが始まって40年になります。家にある家具の数々は100年以上使えると思います。自分がこの世から居なくなったら、誰か使ってくれるでしょう。

2017年11月16日木曜日

ぼちぼち先が見えてきた58歳

指向性(志向性)方向性、そして感性。
人生の中で随分と長きに渡るテーマみたいなものが、
最近になってその入口にようやく立てたのか、迷路からの出口を見つけたのか、
どっちかわからないけどスッキリとした視界の中にいることは確か。
要は自分がどっちを向いて何をしたいかってことがはっきりと見えている。
それが正しいか正しくないかは進んでみなくてはわからないけどね。

CD「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のライナーノートでのライ・クーダーの記事を思い出す。細かな文章表現までは覚えてないけど、ライ自身がこの時の心境を「この素晴らしいキューバの老演家たちとセッションする為に今までギターの練習してきたようなもの」こんなニュアンスの表現だったような??当時ライは48歳。

自分の場合はライ・クーダーより10年長くかかった分、逆に若者たちに魅せられてる。
ここ数年、仕事や遊びで知り合った若者たちが素晴らしい感性を持っていると感じさせられる。彼らと知り合ったことで今まで積み重ねてきた(たいした量も質もないのだが)ものが発揮できるのではなかろうかと思うくらいだ。いろいろと話してると目指すスタイルが一緒だったりして嬉しく感じる。どこかに帰属するなら軸足をこのあたりに定着させたいと今さらながらに思う。
「最近の若いもんは、、、」って言いたくなるような人も多いけど、ちゃんと自分達を磨き上げてる若者も居るんだなって。

仕事面は単価の安い仕事を量でやるよりは、高級な材料を使ってじっくりと腰を据えて仕事する。そしてそれに見合った対価を得たいと思うのが職人の気質ではなかろうか。
さらに付け加えるなら、お客さん(施主様)の希望を100%満たした上でもうワンランク上の仕事をさせてもらいたい。取引業者の若い監督さんの感性のおかげで、ちょうど今そんな仕事をさせてもらってます。 
壮年期もぼちぼち終わりがきて、ココに辿り着けただけでも良かった気がする。 

続きはまた後日にたっぷりと書きたい。
錆びた鉄格子の中より(笑)

2017年11月5日日曜日

勢いで

還暦間近なオッサンなのに若者の服を買ってしまった。
Leeの定番中の定番 Storm Rider JKT それのインナーがボア・バージョンのヤツ。
若い頃から欲しかったけど、なかなか買う機会に恵まれずこの歳になってしまった(笑)ホント何十年越しになった買い物の一つ。
いいように考えれば若さで着るよりは、年輪を重ねたオッサンが着たら渋みがあっていいんじゃないかと勝手に思い込む(笑)。
日頃、アウトドアメーカーの服を着ることが多いので、この手の服はずっしりと重く感じて肩が凝りそうだけど、買った以上は着るしかないっしょ。