2021年12月2日木曜日

1970

 11月はブログを更新できなかった。

1970年大阪で万博が開催された。小学5年の時だった。家族で見に行ったのは鮮明に覚えている。万博の象徴の「太陽の塔」を見て初めて岡本太郎の名を知る。芸術家として初めて覚えた名前だったと思う。その頃、アートの世界に全く興味がなかった。ちょっと興味が出たのは中学生になってローリングストーンズの'71発売のスティッキー・フィンガーズのジャケットデザインをしたアンディ・ウォーホルを知ってからのこと。

岡本太郎に関する著書を読んだこともないし、彼のことは詳しくはわからないけど、惹かれ魅せられる人だ。昔、なにかの記事で彼が46歳からスキーを始めたことを知る。それがすごく嬉しかった。

去年からアートまがいのことをやり始めた。悪戦苦闘と試行錯誤しながらも楽しい時間を過ごせてたけど、ふと岡本太郎のことを思い出してネットでいろいろ調べてたら、いろいろな作品を見てるうちに彼特有の線の描写に心を奪われた。さっそくその線を真似てみたけど、かなり掛け離れたものにしかならない。そんなことを繰り返しているうちに、一枚の写真が目に入った。それが上半身裸のパンツ一丁で手にはパレットナイフを握り締めスキー滑走のアンギュレーション(外向傾)を取ってる、この写真を撮った時はかなりスキーにのめり込んでたんだろうと、その気持ちまでが伝わってくる、いい写真だった。


今年1月の大雪のとき、その写真をモチーフに絵具を流し込んでみた。流体アートは一発勝負、なかなか納得のいくものにはならないけど、なぜかそのときはうまくいった。その後、幾度も樹脂モルタル塗り込み色付けをして枠を造作、そこにエポキシ材を流し込んで72時間。外枠を解体して縁を処理してようやく完成したのが7月だった(笑)








この絵のタイトル「46歳からスキーを始めた太郎へ」

自分の原点が1970年にあったことがわかっただけでも嬉しい。ありがとう太郎。