2021年9月9日木曜日

ストーンズとオレ

ローリング・ストーンズのチャーリー・ワッツの訃報を聞いてから、自分の持ってるライブラリーのストーンズを全曲ランダム再生(重複曲も多い)で聴いた。チャーリーの仕事ぶりを堪能しながら、仕事現場への往復、サーフィンやちょっとしたお出かけの車の中、全部聴くのに12日間もかかった。さらに買いそびれてたアルバムも追加購入した。今さらながらストーンズの曲に痺れまくった12日間だった。

同級生の姉貴の影響でストーンズを初めて聴いたのは中学1年の1972年。もうその時にはブライアン・ジョーンズ('69年没)はもはや他界してた。その頃、音楽雑誌なんかでみるストーンズは病的(薬物実験的な)にも映ってた。その雑誌を見ながら子供心にキース・リチャーズは長生きしないだろうと、勝手に思い込んでた(笑)それよりもメンバー全員(ビル・ワイマン除く)が今に至るまで演奏活動をしてるなんて夢にも思ってなかった。もうすでにビートルズは解散してたし、ストーンズも解散するんだろうなって思ってたけど、良い意味で裏切られた。

学校の帰り道、市立図書館の音楽資料室で聴くのはクラプトンやクリームやビートルズやストーンズが定石となっていた。書き出せばキリがないがデッカ・ロンドン時代の'68「べガーズ・バンケット」'69「レット・イット・ブリード」はたまらなく好きだ。'71「スティッキー・フィンガーズ」も大好きだ。このアルバムのおかげでアンディ・ウォーホルを知った。ホント、キリがないのでアルバムの話はやめておこう(泣)

「レット・イット・ブリード」はブライアンにとっては最後の仕事、ミック・テイラーは初めての仕事、変革期を象徴するアルバムになっている。しかしながらミック・テイラーの加入でキース・リチャーズの刺々しい感じが薄れた気がするんだね。'75、テイラー脱退後にロン・ウッドが加入。ビル・ワイマンは'91に脱退している。ビルはストーンズのメンバーでありながら、批判的な立場だったので正直好きにはなれなかった。長い歴史の中でオレ的に好きなメンバーになったのは'91年以降なんだ。

来日は6回してるが4回しか観れてない。'90はチケット取れず'95は申し込みを忘れてた。

'98『ブリッジズ・トゥ・バビロン』東京ドーム  '03『フォーティ・リックス』東京ドーム '06『ア・ビガー・バン』名古屋ドーム     '14『GRRR!』東京ドーム  どれもが最高だった。特に印象深いのが'03だ。センターステージの前から10列目のど真ん中、興奮しまくった。

一番強烈だったのが中坊時代に聴いた「ホンキー・トンク・ウィメン」のイントロのギターリフだ。聴くたびに血液の温度が上がる感じだった。このリフにもいろいろ逸話があるんだけどね、、、このリフを弾きたいがためにストーンズのコピーバンドをやってたのは否めない(笑)

まだまだ書きたいことがいっぱいあるが、最後にチャーリーのことを書き留めておこう。

一番好きなドラマーは誰?と聞かれると間違いなくチャーリー・ワッツと返答する。彼はジャズを叩くこともしばしあるんで、左手がレギュラーグリップ。ロック・ドラマーとしては少数派。それでもインパクトが強いからビート感が半端ないのだ。もう一つの特徴が8ビートの右手ハイハットの3打目と7打目を叩かない。スネアドラムを強調するためなんだろうか、左手でスネアを叩く時は右手が止まっている。このドラミングこそがストーンズのグルーヴなんだと。初めて彼の叩く姿を映像で観た時、一瞬映像が止まったように見えて、ビデオテープの質を疑った(笑)

チャーリよ、安らかに。オレが聴き始めて50年近く、ありがと。